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アメリカ空軍に転職?
e0087035_15183248.jpg今日は、以前から担当しているアメリカの会社の社内リストラクチャリングのクロージングなので、今まで作った書類をファイナルにしてサインページを集めたりしているのだが、こういう作業をしていると毎回思うのが、アメリカの法律事務所の非弁護士スタッフの使えなさ。シニア・パラリーガルですら、基本的なことが分かっていなかったり、重要なサインページが届いてないのを見逃したりするので、全く任せられない。しかも責任感がなく、サインページが足りないことを指摘しても「どうしてそんなことが起こったのかわかりません。あなたが手配してはいないの?(←するわけないだろ)」と開き直って謝りもしない。謝まられたところで事態は改善しないので私的にはどうでもいいのですが、もし日本人だったら普通謝ってる場面ですよね。(←日本語なので言いたい放題書きまくっております・・)

そんなわけで、日本であれば優秀なパラリーガルや秘書に任せられる仕事を、こちらではジュニアのアソシエイトが端から端までやらないといけないことがよくあります。こんな作業でものすごい単価を依頼者に請求にしているので、ほとんどぼったくり。事務所としては儲かって仕方がないのでよいのでしょうが、やってる方としては時にばかばかしくなってきます。私の周りのジュニア・アソシエイトも、1年目は色々と新鮮だったのが、そろそろ仕事に疑問を覚えてきている模様。

そんなコーポレート・ローヤーの現状を知ってか、2年目になった最近はリクルーター(転職斡旋業者)からの電話やメールがしょっちゅう来ます。自分がアメリカに永久就職するのであれば多分話くらいは聞きに行くと思うし、面白そうな話があれば転職すると思うので、アメリカの人材が流動的なのもうなずけます。

さて、そんな中ちょっと風変わりな転職案内が来て面白かったので紹介します。手紙できたのですが、以下和訳です。

(写真:Central Park, Sheep Meadow)




「同僚の弁護士諸君:

法律業務を開始して最初の数年、あなたはもしかするとこう自問しているかもしれません。『仕事ってこんなものなの?』責任の少ない仕事、ビラブル・アワー、退屈でむなしい仕事は、多くの新人弁護士を転職に導いています。事実、NALPのリサーチによれば、大きな法律事務所の約80%のアソシエイトが、5年目に至る前に転職しています。

私は、別の道を提案したいと思います。それは、米国空軍の法務官になることです。他の弁護士が議論をする動議のために長時間のリサーチをしたり、他の弁護士がクローズをするディールのために書類のレビューをしたりすることはもうありません。あなたは、最初から自分のクライアントと直接に仕事をするのです。

直ぐに責任ある仕事につけることに加えて、空軍法務官は多様な法領域にわたる仕事に携わることができます。(中略)あなたに与えられる責任及びあなたが立ち向かう多様な法律相談ゆえに、あなたが退屈することはありません。そして、あなたは本当に重要な問題に関して有意義なクライアント・ベースを持つことになるので、むなしいこともありません。より現実的な話をすると、医療保障、歯科医療保障、年間30日の有給休暇、そしてエキサイティングな出張の機会に恵まれ、高い生活の質を維持することができます。もうビラブル・アワーを心配する必要はありません。(中略)空軍法務官の地位を得るための競争は激しいですが、興味のある方のご応募を心よりお待ちしております。 」

本当か?という気もしますが、妙に説得力のある手紙です。常時人手不足で忙しい日本と違って、アメリカでは大量採用+今の不況ゆえに放っておいても仕事が来るということはなく、自分からパートナーにマーケティングをしていかないとビラブル・アワーを増やせません。もし、ビラブル・アワーはボーナスにつながるし、最低限必要なビラブルアワーを満たせないとボーナスはゼロとなり、Unhappyになって転職という道をたどります。他の大手事務所の2年生と話をしていても、実はそんなに忙しくなくても暇に見えるとよくないのでみな忙しいと言っているとのことです。

日米比較のようですが、日本も事務所の大型化や弁護士の大量増員によりアメリカと同じ道をたどっているので、10年以内にはこういう職場環境になるのではないかと思います。
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by ilovemascarponeR | 2008-02-28 02:51 | Law Firm Life
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