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アメリカ弁護士2年生
来週からいよいよアメリカ弁護士2年生になる。アメリカの法律事務所ってどんな感じなんだろうと不安と期待がいりまじりつつ迎えたオリエンテーションからもう1年が経ったかと思うと、とても感慨深い。
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この1年間にやってきた仕事は主に2種類。ひとつはアメリカのジュニアアソシエイトとしてのアメリカ法の仕事で、もうひとつは日本の弁護士としての日本法関連の仕事。両方をバランスをとりながらやろうと思っていたのですが、現実はそううまくいかず、大体いつもどちらかに偏っています。たとえば、しばらく前はほぼ100%アメリカ法の仕事だったのですが、最近はほぼ100%日本法関連の仕事。

アメリカ法の仕事と日本法の仕事をしているのとどちらがいいのかと聞かれると、アメリカ法の仕事をやっているときの方がいいです。確かにアメリカ法のジュニアの仕事をしているとくだらない作業が多いことも事実ですが、周りが全員アメリカ法弁護士で彼らと一緒にああだこうだいいながらやるので、周りの人から学べることがたくさんあります。他方、日本法の場合、周りのアメリカ人はもちろん役に立たず、また時差の関係上日本の助けを得れないことが多いので、一人でやる作業が多く、そうするともちろんくだらない作業もありますし、逆に難しくて自分だけでやるには自信がない仕事だと、誰にも聞けなくてプレッシャーがかかります。また、モデル契約書やスタンダードメモ、そのままコピペできる条文の英訳の類が全くない中で、日本の複雑怪奇な法律をアメリカ人に説明することほど苦痛なことはありません。とくに最近は金融商品取引法がらみの仕事が半分くらいを占めているのですが、それでなくても複雑な上、グローバルな取引をあまり念頭においていない法律なので、適切な対応を考えてアメリカ人に納得させるのは至難の業です。また、いくらネットで情報が手に入る時代になったとはいえ、こちらで手に入る情報・一人で条文を読んで勉強できる内容は当然限定されてます。さらに、アメリカの弁護士の仕事の仕方と日本の弁護士の仕事の仕方はだいぶ違うのですが、日本法関係といっても、私の上司も依頼者も全部アメリカ人で私もアメリカにいる弁護士なので、アメリカ風のサービスをすることが期待されます。なので、アメリカの法律事務所が日本の法律事務所に仕事をお願いするときとは必然的にスピード感が違い、やりにくいことこの上ありません。

そんなわけで、日本法の仕事をしていると胃が痛くなってくるので、しばらくしたら再びアメリカ法に戻りたいなあと思ってます。

事務所の雰囲気は、日本とアメリカで実はそんな変わらないなということが分かってきました。あえて言えばこちらの事務所では同僚と飲みに行ったり食事にいったりすることが格段に少なく、同僚間であまり親しくないという点がありますが、これは、同期の人数が多い上に人の入れ替わりがはげしくて自分の周りにいるメンバーがどんどん変わっていくからなのではないかと思います(ボストンの私がいたフロアの一角は、この1年で私含めて半分以上の人がいなくなりました)。日本も、人が増えて入れ替わりが激しくなればきっと同じになるだろうな、と思います。

(写真はUnion Sq.)
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by ilovemascarponeR | 2007-09-21 06:12 | Law Firm Life
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